色材協会誌
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プラスチックス用塗料の研究第1報
ポリエチレンの表面処理による塗料の付着に対する効果
山内 弌彦
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1962 年 35 巻 2 号 p. 53-58

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抄録

ポリエチレンはその構造上から, また経験上からも直接塗装することは, 付着性不良のため不可能であり現在まで詳しい研究報告は見られない。
付着性を向上させる方法としては, ポリエチレンに直接適用できる塗料の研究と, ポリエチレンに表面処理を施して付着性を良くする二つの方法が考えられる。本報では後者を選び, 表面処理の方法としてクロム酸処理を採用し, 各種塗料について無処理板およびペーパー掛け板とクロム酸処理板に対する付着性を比較して, その効果を調べた。付着性の測定方法として引張りセン断試験, ゴバン目テープ試験, 描画テープ試験を実施した。
その結果, クロム酸処理は各種塗料のポリエチレンに対する付着性を向上させる効果があること, および中でもエポキシ樹脂塗料が最も良好な付着性を示すことを知った。

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