色材協会誌
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メラミン・アルキド皮膜の架橋と力学的性質
野村 幸雄吉田 豊彦井上 幸彦
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1963 年 36 巻 12 号 p. 539-542

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抄録

メラミン・アルキド皮膜についてアルキドの脂肪酸の種類を変えることにより, その架橋構造と力学的性質の関連性について検討した。
(1) 皮膜の剛性率測定の結果, ラウリン酸, ステアリン酸<オレイン酸<リノール酸の順に高温剛性率が高く, 二重結合による架橋密度の増大が認められた。
(2) 皮膜の平衡膨潤量, 膨潤膜の剛性率測定結果からも, (1) と同じ傾向が認められた。
(3) 膨潤皮膜について, ゴム域における静的ひっぱり応力-ヒズミ関係のヒステレシス曲線を描いた場合, ラウリン酸, ステアリン酸使用のものは, 荷重1.8kg/cm2を加え, 次に除重しても永久変形が認められ, オレイン酸使用のものはわずかに永久変形が認められたが, リノール酸使用のものは同一荷重における変形量が小さく, しかも3.1kg/cm2の荷重を加え, 次に除重した場合も永久変形を示さなかつた。

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