色材協会誌
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霧化塗装におけるゆず肌の形成過程
舘 和幸奥田 匠昭鈴木 正一
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1985 年 58 巻 5 号 p. 257-263

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抄録
霧化塗装におけるゆず肌の形成過程を明らかにするため, 塗着, 膜化, 乾燥時の塗膜挙動を, 高速度写真法と直影法で可視化すると共に, 当所で開発されたゆず肌計測器 “オレンジピールテスター” を用いて乾燥時における凹凸 (うねり) の経時変化を定量化した。その結果, 下記が判明した。
1.ゆず肌は, 熱対流によってではなく, 塗料粒子が塗着, 膜化する際に形成する凹凸が, 乾燥時に完全にレベリングをしないためできる。
2.ゆず肌は, 微粒化を向上させて塗着, 膜化時にできる凹凸の振幅を小さくすること, また, 未硬化塗膜の膜厚増加や粘度低下, 水平保持によってレベリングを促進することにより, 抑制できる。
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