色材協会誌
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油/水界面において形成する多孔質シリカ中空粒子
阿部 正彦箱田 秀一郎稲田 直酒井 秀樹柿原 敏明西山 勝廣
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1995 年 68 巻 9 号 p. 542-550

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抄録

アミノ酸から誘導された非水系ゲル化剤を用いて作製したゲルの網目構造にテトラエトキシシラン (TEOS) を分散させることにより, 無機質壁膜を有する多孔質中空カプセルの作製を検討した。用いた非水系ゲル化剤はN-ラウロイル-L-グルタミン酸-α, γ-ジ-n-ブチルアミド (LGBA) であり, 無機質壁膜形成試料はテトラエトキシシラン (TEOS) である。LGBA, TEOS, および油/水界面張力の大きいn-デカンと, 親水性の高いメタノールあるいはエタノールを所定の重量比で混合した4成分溶液に, pH13.2のアンモニア水を滴下 (5μ1) して10~60分間静置したところ, 水滴と溶液の界面において壁膜を形成し, その生成物を採取すると中空カプセルを形成していた。さらに, 熱処理するとシリカ壁膜を有する多孔質中空カプセル (直径約1.5mm) が得られた。

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