色材協会誌
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新規耐久性予測技術の開発 (第1報)
リモートプラズマ促進方式
赤堀 雅彦海野 稔楫野 哲郎
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2003 年 76 巻 8 号 p. 295-300

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抄録

資源循環型の経済システムにおける社会において, 塗膜の高耐久性, 長寿命化の要求が高まり, 高耐久型塗料の開発が進みつつある。しかし, 20-30年の寿命を短期間で予測しうる劣化促進方法は, 十分ではない。われわれは, 塗膜の耐久性がラジカルによる劣化に大きく関係していることに着目し, その劣化促進方法の検討を行った。
今回, 塗膜表面にラジカルを直接的に照射させる手段として, リモートプラズマ装置を用いて, エマルション系エナメル塗膜の劣化試験を行い, 色差と光沢変化, さらに表面形態について調べた。
その結果, リモートプラズマ促進で, 沖縄実曝ときわめてよい相関性と促進性を得ることができた。また, 従来の短波長光型ランプを用いたSUV促進装置で生じていた酸化チタン含有量による色差の逆順序相関が, リモートプラズマ装置を用いることで, 屋外曝露と同様な順位相関の結果を得ることができた。

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