植物環境工学
Online ISSN : 1880-3563
Print ISSN : 1880-2028
ISSN-L : 1880-2028
論文
シクラメン体細胞胚からの植物体再生に及ぼす培地中の窒素源とジェランガム濃度の影響
高村 武二郎芋瀬 裕香名木田 由香田中 道男
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 18 巻 2 号 p. 105-109

詳細
抄録

シクラメン体細胞胚からの植物体再生に及ぼす培地中の窒素形態の影響を調査した結果,微量のビタミン類以外に硝酸態窒素を含まない培地では体細胞胚が発芽せず,体細胞胚の発芽には硝酸態窒素が必須であると考えられた.体細胞胚の発芽は,1/2MS培地の窒素源を20 mM 硝酸カリウム,または2 mM塩化アンモニウムと18 mM 硝酸カリウムに置き換えた修正1/2MS培地で最も促進された.また,体細胞胚からの植物体再生に及ぼす培地中のジェランガム濃度の影響を調査した結果,根および葉を有する個体数は1.0% ジェランガム添加培地で最も大きな値を示した.1.0および2.0%ジェランガム添加培地ではハイパーハイドリック個体の形成は認められなかった.一方,0.25%ジェランガム添加培地でハイパーハイドリック個体の割合が最も高くなった.

著者関連情報
© 2006 日本植物工場学会
前の記事 次の記事
feedback
Top