植物環境工学
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短報
冬季夜温管理における日没後の短時間昇温処理時間の違いがスプレーカーネーションの開花,収量および切り花形質に及ぼす影響
馬場 富二夫松田 健太郎稲葉 善太郎
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2013 年 25 巻 4 号 p. 195-202

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抄録

スプレーカーネーション(Dianthus caryophyllus L.)‘ライトピンクバーバラ’(‘LPB’)と‘チェリーテッシノ’(‘CT’)を供試し,日没後の0,1,3および5時間を17 ℃に昇温させる4処理区を設定し,生育,収量および切り花形質を調査した.昇温時間が長くなるほど‘LPB’では二次摘心側枝と二次側枝の,‘CT’では二次摘心側枝の到花日数が短縮した.収穫本数は,1~3月に5時間の昇温処理で増加し,栽培期間を通じては昇温時間が長いほど増加した.5時間の昇温処理では,切り花長,切り花重が減少するなどの切り花形質の低下が現れた.以上より,‘LPB’,‘CT’ともに3時間の日没後昇温処理により切り花形質を低下させることなく到花日数の短縮や収穫本数を増加させることが見いだされた.

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© 2013 日本生物環境工学会
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