2020 年 41 巻 3 号 p. 293-298
口蓋扁桃摘出術は一定の頻度で術後出血を経験する。出血のリスクや出血時の状況を事前に本人,保護者へ伝えることは出血時のイメージを持ち有事に対応を行ったり,予防策を立てる上で有益である。我々は当院で2010年5月から2019年3月までに口蓋扁桃摘出術を施行した小児1469例に対して出血の契機や状況について検討を行った。術後出血は24例(1.63%)で認め,その内4例は全身麻酔下での止血術を要した。性別や年齢による出血率の有意差は認めなかった。術後1週間後が最も出血しやすく,58.3%の症例が就眠時に出血を認めており半数弱は出血前に咽頭痛を伴った。また運動後に出血した症例は認めなかった。術後に咽頭痛が悪化した場合は出血する可能性が上がるためより柔らかいものを摂取するなどの対応が求められる。