抄録
本稿において、特例講習科目「保育内容総論」の授業を振り返ることにより、授業改善を行うことが目的である。第2回目の「遊びの中の保育内容5領域」の検討では、アクティブ•ラーニング型授業としてThink-Pair-Shareの技法を取り入れた。授業では、佐賀大学文化教育学部附属幼稚園の『遊び集』より5つの事例を用いて分析を行つた。分析方法は、次のとおりである。事例にあげている遊びの内容を読み、遊びを把握する。続いて、その内容に関連すると考えられる幼稚園教育要領5領域の内容項目を抽出していく。分析の結果、2人が全く同じ分析結果になったという事例は1つもなかった。また、『遊び集』で分析されている結果とも、違いがあることから、子どもの遊びに対して様々な見方があるということが窺われた。Think-Pair-Shareの技法を取り入れた授業において、他者の考えを聞くことにより、違う視点で子どもの遊びを見ることができたという感想があった。遊びの中に、保育内容5領域が含まれていることについて、定の理解が得られたものと考えられる。