計測自動制御学会 部門大会/部門学術講演会資料
第19回センシングフォーラム
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Boostingを用いた顔画像の分類
小倉 康伸馬場 功淳江島 俊朗
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p. 22

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抄録
本論文では, 高次元のパターン分類が精度良く行える機械学習による手法, すなわちBoostingに基づく手法を活用して顔画像から年代を推定する方式を提案する. Boostingは2クラスの分類問題の扱うものであるので年代推定などの多クラスの分類問題を扱う場合には, 複数の2クラス分類結果を適切に統合する枠組みが必要となる. 本論文では, 多クラスのパターン認識のための簡単な分類モデルであるFuzzy Partition Model(FPM)を適用した新たな方式を提案し, 顔画像から年代を推定する問題に対してBoosting+FPMのアーキテクチャを提案する. 本論文では, 年齢推定問題を, 正面顔画像から「幼年」「青年」「中年」「老年」の4つの年代区分のいづれであるかを推定する問題として扱った. 評価実験の結果, 提案方式(Boosting+FPM)(識別率76.9%)はBoostingを使わずFPMのみを用いて分類を行なう方式(識別率48.9%), FPMを用いずBoosting Unitのみを用いる方法(識別率63.0%)のそのいづれの方式よりも優れた性能を示し, Boosting+FPMアーキテクチャの優位性を確認した. 更に, 汎化性能向上に寄与するとされる幾つかの手法を導入し, その有効性を検証するとともに, リアルタイム処理(Boostingのラウンド数50回に減らした場合)にも推定精度を維持したままで(識別率72.4%)対応できることを確認した.
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© 2002 SICE
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