総合危機管理
Online ISSN : 2432-8731
千葉科学大学危機管理学部における再生可能エネルギー教育の検討 -風力発電のメンテナンスエンジニア養成教育からの発展型として
安藤 生大
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2019 年 3 巻 p. 61-66

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抄録

千葉科学大学危機管理学部環境危機管理学科では、2017 年4 月より特に風力発電のメンテナンスエンジニア(ME)養成に焦点を当てた「風力発電コース」を設置した。同コースの教育カリキュラムを検討した結果、①風力発電を大学の学部教育で扱う場合、既存の電気工学、機械工学、建築工学、土木工学、環境科学といった多種多様な学問領域についての総合的な知識と理解が必要であり、これらを学部教育にて効率的に学生に学ばせるには、既存の学部、学科構成の枠を越えた新たな学科(例えば「風力発電学科」やより広い意味でも「再生可能エネルギー学科」等)の創設が必要であること、②風力発電のME 養成に特化した学部教育を行おうとした場合、その目的で最適化したカリキュラム(ME 養成に必要な分野と内容を厳選したカリキュラム)の検討が不可欠であると判断した。さらに、風力発電に加えて再生可能エネルギー全般を学部教育で扱おうとした場合、そこで扱う様々な学問分野、技術分野においては、特に電気工学に関する分野が重要との結論に達した。これを効果的に学生に教授し、一定のレベル以上の実力を短期間で習得させるには、「電気主任技術者第3 種」の認定資格取得を目指した指導を行うことが、内容とレベルから判断して最適であると判断した。

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© 2019 総合危機管理学会
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