SIP成果報告書
Online ISSN : 2758-4089
第3章 自動運転の安全性の確保
①仮想空間における自動走行評価環境整備手法の開発
井上 秀雄
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2022 年 2022 巻 1 号 p. 108-119

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抄録

自動運転はシステムが複雑化する一方で,無数に存在する走行環境に対して高い安全性の確保が求められている.しかし,現在の自動運転車の安全性の検証は,実環境走行下での網羅的な実績評価に依存しており,膨大なコスト(人・物・金・時間)を要する.また,自然界で起こる物理現象に対しカメラ,レーダ,LiDAR等の外界センサの物理的限界は検証が難しく,システムを構築するうえでどこまでやれば安全性を保証できるのかといった課題がある(How safe is safe enough?).このような背景を踏まえ,本研究プロジェクトでは,自動運転の安全性評価に必要となる実現象と一致性の高い「走行環境~空間伝搬~センサ」一連のモデルを特徴とした仮想空間シミュレーションでの評価プラットフォームを構築する.これにより多くの環境条件(シナリオ)で精緻,かつ効率的な自動運転の安全性評価(Safety assurance)を可能とすることを目的とする.

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© 2022 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
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