本研究では在宅要介護高齢者の入院・入所のリスク要因を検討した。追跡研究は札幌市内の7訪問看護ステーションで実施した。2008年10月に、86組からインフォームドコンセントが得られた。その内、15人の要介護高齢者は64歳以下であったので除外し、解析は71組で行った。2名が追跡期間中に死亡したが、在宅介護は成功したと考えて解析に含めた。追跡は6か月行い、郵送法で家族介護者から介護状況を確認した。女性介護者は男性介護者に比べ入院・入所のリスクは低かった(HR=0.17, 95%CI=(0.04, 0.80))。本追跡研究は現在も継続しているので、将来の追跡結果も報告したい。