抄録
子供や若年成人に発症する慢性活動性EBV感染症(chronic active EBV infection, CAEBV)の理解において最も重要なことは,CAEBVは感染症ではなく,EBウイルスの感染が,T細胞かNK細胞に限られるEBV関連T/NK細胞リンパ球増殖症(EBV-associated T/NK cell lymphoproliferative disorders, EBV-T/NK LPD),いわゆる腫瘍,もしくは前腫瘍状態であることである。病期病態的には,①Category A1型;形態的に非腫瘍性で非クロナール,②Category A2型;非腫瘍性でクロナール(oligo, monoclonal),③Category A3型;形態的に腫瘍性でクロナール,に病期は分類される。しかしながら,予後は,A1,A2,A3にかかわらず不良である。