2025 年 40 巻 3 号 p. 194-203
42歳,女性。右前頭部に20 mm大斑状型の血管肉腫が生じ,皮膚悪性腫瘍切除術,分層植皮術を行った。術後放射線療法80 Gy行い,ドセタキセルを1年8ヵ月,パクリタキセルを10年8ヵ月投与した後に,皮膚転移が生じた。エリブリンに変更後,投与31ヵ月で頭蓋骨転移が生じた。パゾパニブに変更し,初診より200ヵ月の長期生存が得られている。その症例を併せて,2015〜2025年に岩手医大皮膚科を受診した血管肉腫24症例をまとめ臨床的に検討した。生存もしくは死亡の転帰が不明である2例を除外し,22例で生存曲線を作成,維持化学療法を行った群で有意に生存期間の延長がみられた。