Skin Cancer
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Basosquamous cell carcinomaの1例
英 真希子中川 浩一加茂 理栄石井 正光
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2006 年 21 巻 2 号 p. 146-150

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抄録
71歳, 男性。平成13年11月, タバコの火にて右栂指に熱傷を受傷。平成15年6月頃より潰瘍化し, 近医にてbasic-FGF製剤などにより加療を受けるも改善せず, 同年12月当科に紹介された。右担指に5×2.5cm大の潰瘍が存在し, 辺縁は堤防状に隆起し, 浸軟していた。病理組織検査により基底細胞癌と有棘細胞癌のそれぞれの特徴を持った部分が混在し, それらの間に移行部がみられた。また, サイトケラチンを抗原とするKレ1抗体を用いた免疫組織学染色において染色性の違いを認めた。以上, 自験例をBasosquamous cell carcinomaと診断した。腫瘍辺縁より1cm離して腫瘍を摘出し, 植皮術を行った。症例の概要を記載するとともにBSCCの位置づけ, 本邦の報告例などについて, 若干の文献的考察を行った。
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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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