Skin Cancer
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熱傷瘢痕より発生した基底細胞癌の1例
大守 誠寺師 浩人田原 真也福本 礼
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2006 年 21 巻 3 号 p. 298-301

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抄録

80歳, 女性。湯たんぽによる低温熱傷を左下腿に負った。保存的治療にて創治癒をみたものの約1年半後に同部が潰瘍化した。保存的治療に反応せず, 上皮化と潰瘍化を繰り返したために7ヵ月後に潰瘍切除, 植皮術を施行した。病理結果は基底細胞癌であり, 追加切除を行い, 再度植皮術を行って治癒した。術後2年の現在まで再発を認めない。熱傷瘢痕より発生する基底細胞癌で本症例のように比較的経過の短いものは稀であり, 文献的考察を加えて報告した。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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