Skin Cancer
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結膜悪性黒色腫の1例
秦 洋郎青柳 哲合田 千穂古田 康清水 宏
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2006 年 21 巻 3 号 p. 372-375

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抄録

結膜原発の悪性黒色腫は, 統計上, 本邦では年間発生数が5例前後と推察される稀な腫瘍である。
2002年のUICCが発表した結膜悪性黒色腫のTNM分類には病期分類と治療指針は組み入れられていないため, 病期ごとに確立された治療指針が無いのが現状である。近年, 症例数の蓄積により, 進行期の症例では侵襲の大きい治療を行っても有意な生命予後の延長につながらないため, 全体として縮小手術に向かう傾向にある。
今回, 我々は, 結膜悪性黒色腫に対して, 拡大切除とセンチネルリンパ節生検を施行した。治療法ならびに, 眼部におけるセンチネルリンパ節生検の意義とその実際の手技について, 文献学的考察も加えて報告する。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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