抄録
悪性黒色腫患者の手術療法に併用した予防的DAV療法の効果を検討した。治療後5年以上経過した患者を対象とし, DAV加療群Stage II 10例, Stage III 22例, DAV非加療群Stage II 12例, Stage III 10例の生存率をStage別に比較した。5年生存率ではStage IIの両群に差はなく, Stage III DAV加療群は生存率が有意に高かった。 Stage II DAV非加療群では遅発転移による死亡が多い。DAV加療群の遅発転移の有無によりDAV予防投与の効果の有無はさらに明らかになるであろう。