2012 年 11 巻 6 号 p. 549-551
従来の免疫をはじめとする基礎研究や臨床研究の多くは,in vitro の解析や病理切片,あるいは動物モデルを用いた生体反応の結果の解析が中心であり,in vivo においてどのような免疫反応が起こっているのかをライブで捉える事は極めて困難であった。しかしながら,近年2光子励起顕微鏡の導入により,各種細胞動態のライブイメージングが可能となった。本稿では,皮膚と皮膚炎をモデルとして,皮膚の3次元構造と皮膚炎発症時における細胞の動態を紹介する。アレルギー性接触皮膚炎では,T細胞は樹状細胞と長時間にわたり相互作用しながら動きを止めていることが明らかとなった。(皮膚の科学,11: 549-551, 2012)