抄録
40歳代,女性。3年前より気管支喘息にて通院加療中。1年半前に四肢に有痛性紅斑・腫脹を周期的に生じるようになり,筋痛や末梢感覚異常も自覚するようになった。末梢好酸球増多,気管支喘息,皮膚症状から好酸球増多症候群と診断した。治療には副腎皮質ステロイド薬内服を必要としたが,末梢好酸球数の増多とともに症状の再燃を繰り返し,ステロイド薬の減量が困難であった。トシル酸スプラタストを追加したところ,末梢好酸球数の低下とともにコントロール良好となった。再発を繰り返す患者に対して,トシル酸スプラタストは補助療法として試みてもよいと思われる。