皮膚の科学
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トシル酸スプラタスト補助療法により臨床症状改善に至った好酸球増多症候群の1例
松村 由美神戸 直智錦織 千佳子宮地 良樹
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2007 年 6 巻 Suppl.8 号 p. A21-A24

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抄録
40歳代,女性。3年前より気管支喘息にて通院加療中。1年半前に四肢に有痛性紅斑・腫脹を周期的に生じるようになり,筋痛や末梢感覚異常も自覚するようになった。末梢好酸球増多,気管支喘息,皮膚症状から好酸球増多症候群と診断した。治療には副腎皮質ステロイド薬内服を必要としたが,末梢好酸球数の増多とともに症状の再燃を繰り返し,ステロイド薬の減量が困難であった。トシル酸スプラタストを追加したところ,末梢好酸球数の低下とともにコントロール良好となった。再発を繰り返す患者に対して,トシル酸スプラタストは補助療法として試みてもよいと思われる。
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© 2007 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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