帯状疱疹患者27名につき細胞性免疫の動態を知る目的で末梢血リンパ球のPHAに対する幼若化反応を観察した。初診時ツベルクリン反応を行ない, 陽性群と陰性群にわけて検討したところ, 両群ともに皮疹発生期にPHAに対するリンパ球幼若化反応が低下しており, 皮疹消退期には反応が回復することが認められ, その傾向は陰性群でより顕著にみられた。したがって, 帯状疱疹罹患初期にPHAに対する反応が一過性に低下する可能性が強いと考えられる。また, 少数例ではあるが, 急性期の血清中にリンパ球幼若化反応抑制因子の存在が示唆された。