皮膚
Online ISSN : 1884-541X
Print ISSN : 0018-1390
ISSN-L : 0018-1390
化粧品用アゾ色素の反応交叉性の検討
藤本 圭一中村 由美橋本 誠一小塚 雄民田代 実中南 元
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 21 巻 3 号 p. 297-300

詳細
抄録
市販の赤色219号には多種類の不純物が含まれていること, それらの貼布試験の結果, 精製した赤色219号および1-phenylazo-2-naphtholに陽性反応を呈したことはすでに報告した。この成績より2-naphthol系由来のアゾ色素の反応交叉性を調べる必要があると考え, 本研究を行なった。その結果1-phenylazo-2-naphthol, だいだい色403号, 赤色219号, 黄色405号, 赤色505号に反応交叉性がみられた。さらに感作物質は1-phenylazo-2-naphtholであると推定した。市販の赤色225号で貼布陽性の6例は精製した赤色225号では陰性であった。感作の危険性を考えると, 化粧品には精製した色素を用いるべきだと思う。
著者関連情報
© 日本皮膚科学会大阪地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top