皮膚
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乾燥性皮膚疾患におけるヒルビークリームの使用経験
濱田 稔夫泉谷 一裕上田 恵一堀江 順子須貝 哲郎山本 幸代麻生 五月奥野 冨起子
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1983 年 25 巻 6 号 p. 997-1004

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抄録

硫酸化された酸性ムコ多糖類ヘパリノイドを有効主成分とする医薬部外品ヒルビークリーム (マルホ株式会社) の皮膚保湿効果が病的皮膚に対して有効であるかどうか, あるいは刺激性を与えるかどうかを検討するために, 3施設共同で皮脂欠乏性皮膚炎39例, アトピー性皮膚21例を含む乾燥性皮膚疾患75例に4週間の外用を行ない, 進行性指掌角皮症88.9%, 尋常性魚鱗癬66.7%, 皮脂欠乏症64.1%およびアトピー性皮膚42.9%の有用率をえた。アトピー性皮膚に対してヒルビークリームの使用時期が難しいことが判った。副作用はアトピー性皮膚3例 (14.3%), 進行性指掌角皮症1例 (11.1%) および皮脂欠乏症1例 (2.6%) の5例にみられ, 全症例における副作用出現率は6.7%であった。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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