皮膚
Online ISSN : 1884-541X
Print ISSN : 0018-1390
ISSN-L : 0018-1390
内臓悪性腫瘍と皮膚病変
第四編転移性皮膚腫瘍
清水 正之長谷川 澄子服部 智子北出 勘治宮村 伊津子
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 26 巻 2 号 p. 246-253

詳細
抄録
昭和38年1月より昭和58年6月までに三重大学医学部皮膚科学教室で25例の転移性皮膚腫瘍を経験した。総外来患者数に対する転移性皮膚腫瘍の頻度は0.039%であった。原発巣の分類では乳癌8例, 肺癌7例, 胃癌6例で, その他直腸癌, 肝癌, 前立腺癌および卵巣癌の各1例であった。転移部位は胸部に多くみられたが, その臨床像は結節, 皮下結節型13例, 浸潤性紅斑10例, 板状硬結4例 (重複例を含む) であった。転移病巣が原発巣に比して早く発見された症例は25例中6例であった。三重大学医学部病理学教室の悪性腫瘍剖検例2489例中皮膚転移例は85例であり, 腫瘍別転移頻度は乳癌55.1%, 食道癌9.3%, 肺癌5.5%および胃癌2%であった。
著者関連情報
© 日本皮膚科学会大阪地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top