1984 年 26 巻 3 号 p. 489-500
騒痒性皮膚疾患13例につき17夜の掻動作を調べ, 睡眠Stageとの関係を検討した. 掻動作はStage 1, wake, 2, 3+4, REMの順におこりやすいことがわかった. 痒み刺激の発生する掻動作前の睡眠Stageは変動が少なく, 掻動作後に多彩な動きをするのが認められた. 一方掻動作以外の単なる手動についても調べたが, 掻動作はより覚醒的に作用することが判明した. 同時に我々の掻動作測定法を祥述し, 他の研究者とのちがいについてものべる.