皮膚
Online ISSN : 1884-541X
Print ISSN : 0018-1390
ISSN-L : 0018-1390
アクシクロビルによる帯状疱疹の治療
-簡便法確立の試み-
西岡 清小林 與一滝尻 珍重西岡 橿子
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 28 巻 3 号 p. 464-468

詳細
抄録

基礎疾患を持って発症した帯状疱疹患者10例にアシクロビル静脈注射を行いアシクロビルの必要量を検討した結果, これら患者にはアシクロビル 250mg (5mg/kg体重) を3回/日, 最低3日間の連続投与が必要であることが明らかとなった。そこで, 基礎疾患を有しない帯状疱疹患者に, アシクロビル500mg (10mg/kg体重) 1回/日, 3日連続投与を施行したところ, 著名な症状改善が認められ, 基礎疾患を持たない帯状疱疹患者への簡便治療法となりうることが示された。
また, 帯状疱疹後神経痛症例に簡便治療法を施行したところ, 神経痛のうち深部痛の改善が見られ, 今後試みられるべき治療法としての可能性が示された。

著者関連情報
© 日本皮膚科学会大阪地方会
前の記事
feedback
Top