皮膚
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皮膚疾患におけるMS-アンチゲンの有用性の検討
MS-アンチゲン研究班
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1986 年 28 巻 6 号 p. 829-834

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抄録

慢性蕁麻疹43例, アトピー性皮膚炎21例, 慢性湿疹12例, 皮膚瘋痒症3例, 痒疹その他4例計83例についてMS一アンチゲンの有用性を検討した。慢性蕁麻疹63%, アトピー性皮膚炎48%, 慢性湿疹50%, 皮膚瘋痒症67%, 痒疹その他25%の有用度を得た。
副作用は, 全例中3例認められたが重篤な副作用は認められなかった。また総投与量と有用度においては相関関係を認めた。MS-アンチゲンは非特異的減感作療法として従来アレルギー疾患にのみ使用されて有効性が論じられているが, 慢性湿疹, 皮膚瘋痒症, 痒疹においてもステロイド外用剤の副作用が問題になっている昨今, 補助的治療薬剤として有意義な薬剤と考えられる。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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