1986 年 28 巻 6 号 p. 835-842
大阪市内とその近郊の6病院皮膚科において, 入院加療を必要とする状態の水痘一帯状疱疹ウィルス感染症患者に対し, アシクロビル1回250mg, 1日2~3回点滴静注を5~7日間行い, 臨床的効果, 副作用および有用性を検討した。有用性まで判定できた例は, 帯状疱疹 (HZ) 25人, 成人水痘6人で, 有用以上の結果がえられたものは, 前者では19人 (76%), 後者では6人 (100%) であった。HZではとくに疼痛抑制効果が優れていた。患者の年令, 基礎疾患の有無, 体重あたりの1回使用量, 発症から治験開始までの期間と有用性との相関関係はなかった。
副作用は7人にみられたが, GPT, GOTの上昇は1日投与量750mg群に多かった。