薬疹を推定した118例の症例を対象とし, 臨床的分類を対比させ, リンパ球幼若化試験 (LTT) の診断的価値を検討した。同時に健常人60例を対象とし, 43種の薬剤でITTを施行し, LTT陽性基準をSI180以上と決定した。組織学的分類による表皮湿疹反応を有する群, 多型紅斑表皮型, TEN型薬疹でLTT陽性率は高かった。薬剤別にみれば金製剤, 抗結核剤でLTT陽性率が高く, 貼布試験とLTTとを対比させると, 両者共陽性を示す例の他, 金製剤ではLTT, チオプロニンでは貼布試験の陽性率が高く, その結果の解離する例も多く存在した。培養時期は皮疹出現後早期に施行し, かつ経時的に施行する必要を認めた。