皮膚
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非ステロイド系抗炎症外用剤イブプロフェンピコノールクリーム (BO-31) の尋常性座瘡に対する一般臨床試験成績
BO-31臨床研究班
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1988 年 30 巻 3 号 p. 385-396

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抄録

イブプロフエンピコノール (IPPN) を5%含有する医療用のイブプロフェンピコノールクリームは尋常性座瘡に対して, その効果が臨床的に確認されている。今回, 一般用医薬品として開発されたIPPNを3%含有する油脂成分の少ない水中油型のクリーム製剤 (BO-31) の臨床効果を一般臨床試験により検討した。対象は軽症から中等症の座瘡患者100例とし, 4週間以上, 1日2回塗布させた。その結果, 効果判定対象96例のうち極めて有効6例, 有効50例, やや有効29例, 無効11例で有効以上58.3%であった。副作用は1例 (1.1%, 1/95例) に軽度の発赤, 座痒の出現を認めたが, 使用中止後3日で治癒した。過去座瘡に外用剤を使用した経験のある40例のうち, BO-31の使用感の方が良い, ないしはやや良いと答えたものは27例, 全体の67.5%であった。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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