皮膚
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インダパミドとメキタジンによる薬剤性Stevens-Johnson症候群の1例
東 順子西村 義明
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1992 年 34 巻 4 号 p. 451-456

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抄録

ナトリックス®, ゼスラン®の2剤に連続して感作が成立し, Stevens-Johnson症候群を呈した症例を報告した。重症であったため内服誘発試験は行っていないが, 薬剤によるリンパ球幼若化試験 (DLST) は, 皮疹発生6カ月後にナトリックス®, ゼスラン®ともに陽性を示した。皮疹発生9カ月後に行った光貼布試験では, ゼスラン®のみが陽性であった。原因薬剤を確定する方法の1つとして行われているDLSTの陽性率は低いようであるが, 症例によっては, 皮疹発生ないしステロイド全身投与中止2週間目頃と, その1カ月後等の複数回数の検査を行い, DLST値の経時的変化を調べる事により陽性率が上昇するものと考え報告した。特に重症例にはぜひ試みるべき検査の1つと考える。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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