皮膚
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Chlordiazepoxideによる固定薬疹の1例
石堂 育子庄司 昭伸井上 明子
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キーワード: 固定薬疹
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1997 年 39 巻 2 号 p. 145-148

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抄録

52歳女性。平成7年5月6日夜, 不眠に対しchlordiazepoxide製剤であるコント-ル®10mg錠を内服したところ, 翌朝左手尺骨側に楕円形の紅斑が出現していた。3日後内服を中止し, ステロイド剤の外用にて皮疹は色素沈着を残さず治癒したが, 16日夜に同剤を再度内服, 同様の皮疹が出現した。コントール®の主成分であるchlordiazepoxide10%petパッチテストにて皮疹部陽性, 無疹部陰性以上より固定薬疹と診断した。調べ得た限りで, 同剤による固定薬疹は自験例が本邦において第1例目である。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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