皮膚
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右上腕に生じ急速に悪化, 死亡した悪性血管内皮細胞腫の1例
山田 利恵小野 秀貴一山 伸一長谷 哲男中嶋 弘
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1997 年 39 巻 2 号 p. 186-190

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抄録

60歳, 男性。初診より約1ケ月前, 右上腕に一部ドーム状に隆起した褐色の腫瘤を自覚した。放置していたが, 労作時呼吸困難が出現し当院内科に精査目的で入院。右上腕の腫瘤につき当科へ紹介された。病理組織学的に真皮を中心にクロマチンに富む腫瘍細胞の集蔟, 管腔形成, 管腔内に突出するような腫瘍細胞の増殖形態が見られた。また免疫組織化学にてCD34, 第VIII因子関連抗原が陽性であった。以上より悪性血管内皮細胞腫 (MHE) と診断した。全身検索にて腹部CT上肝両葉にlow density areaが認められ, 肝生検にてMHEと診断した。連日70万単位のrIL-2を点滴静注にて投与したが, 次第に胸水が増加し初診3ケ月後に心不全にて死亡した。剖検は施行できなかった。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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