皮膚
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蚊アレルギーの1例
藤本 美穂東 禹彦久米 昭廣上田 清隆日野 奈保子
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1998 年 40 巻 3 号 p. 240-244

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抄録
62歳, 男性。1995年8月より蚊刺後に潰瘍, 痂皮を伴う紅斑, 水疱を生じるようになった。患者持参の蚊にてスクラッチパッチテストを行ったところ, 48時間後の判定で陽性となった。血液検査では, WBC, CRP, LDHの上昇と, EB virus抗体価の上昇を認めた。以上より蚊アレルギーと考えた。蚊アレルギーは小児での報告が多数みられるが, 高齢者での発症は非常に稀とされている。リンパ網内系悪性疾患を併発する例が多く, 注意深い経過観察が必要である。
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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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