皮膚
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Qスイッチルビーレーザーによる太田母斑の治療
紺田 貴子佐々木 一清水 隆弘
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2000 年 42 巻 4 号 p. 452-459

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抄録

Qスイッチルビーレーザーを用いて治療を行った太田母斑のうち, 効果判定可能であった55名について, 治療成績を観察し, 合わせて組織学的検討を加えた。
治療結果より以下の事が示された。
(1) 治療成績はexcellent25例 (45%), その平均照射回数は3.8回, good22例 (40%), 平均照射回数は3.9回, fair8例 (15%), 平均照射回数は2.1回, poorの症例は認めなかった。
(2) 太田母斑の治療成績を年齢別に比較すると, 3歳以下では少ない治療回数で高い有効率が得られた。
(3) 副作用は3例 (5%) において, 直径2ミリ程度の軽度の色素脱失を認めたが治療を要するものではなかった。瘢痕形成や持続する色素沈着は認めなかった。
以上よりQスイッチルビー レー ザーを用いた太田母斑の治療は非常に有効性の高い治療であると考える。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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