抄録
65歳, 女性。抜歯後ケフラール®を内服したところ翌日に体幹, 下肢に紅斑が出現し, 約1週間で消退した既往があり, 原因精査の為当科を受診した。セファクロルでのスクラッチテスト及びパッチテストは全て陰性, invitroのリンパ球刺激試験も陰性であったが, ケフラール®による内服テストにて内服9時間後より体幹, 下肢の同一部位に紅斑が出現し, 1週間で色素沈着を残さず完全に消退した。以上より自験例をケフラール (R) によるnonpigmenting fixed drug eruptionと診断した。