埼玉医科大学雑誌
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原著
無菌治療室の造血器腫瘍患者におけるT,NK細胞に中強度運動が与える変化および身体活動の関連
小林 大祐 渡部 玲子佐川 森彦山本 満木崎 昌弘
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2021 年 48 巻 1 号 p. 19-29

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抄録
【目的】中強度運動は,無菌治療室の造血器腫瘍患者の身体機能や生活の質を改善させるが,T細胞とNK細胞に与える効果が明らかとなっていない.そこで,本研究は,無菌治療室の造血器腫瘍患者のT細胞とNK細胞に中強度運動が与える効果および身体活動の関連を明らかにすることを目的とした.
【方法】対象は,無菌治療室にて加療された造血器腫瘍患者20人,健常者15人とした.対象者は,身体活動を測定した後に中強度運動前後のT細胞とNK細胞を測定し,その変化を比較した.また,中強度運動によるT細胞とNK細胞の変化量と日常の身体活動との関連について分析した.
【結果】造血器腫瘍患者は,健常者と同様に,中強度運動後でCD4+/CD8とCD4/8比が有意に減少し,CD4/CD8+が有意に増加した.また,造血器腫瘍患者は,健常者と異なり,中強度運動後でCD56+/CD16+が変化せず,リンパ球分画およびCD4+分画におけるCD4+/CD25+/Foxp3+(Treg) が有意に減少した.更に,造血器腫瘍患者では,中強度運動におけるリンパ球分画におけるTreg の変化量に影響を与える要因として1.0~2.9 Mets の活動時間が抽出された.
【結論】中強度運動は,無菌治療室の造血器腫瘍患者に対して,CD4/8 比とTreg を減少させ,リンパ球分画におけるTreg の変化量に1.0~2.9 Mets の活動時間が関連していることを明らかにした.中強度運動は,造血器腫瘍患者の感染に対する防御機構を低下させ,Pro-inflammatory environment を促進させる可能性が示唆されたが,そのメカニズムや臨床成績との関連について更なる検討が必要である.
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2021 埼玉医科大学 医学会
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