抄録
目的:局所進行子宮頸癌に対する同時化学放射線療法(CCRT)の晩期毒性を明らかにし,晩期毒性と予後との因果関係を明らかにすること.
方法:2001 年から 2010 年の間に,婦人科腫瘍臨床試験コンソーシアム(GOTIC)参加施設で診断され,同時化学放射線療法(CCRT)を受けた Stage IB2~ IVA の子宮頸癌患者を対象に,後ろ向き研究を実施した.
結果:対象患者は合計 304 名であった.全患者の追跡期間の中央値は 79.3 か月(範囲:1.2~162.9 か月)であった.グレード 3 以上の晩期毒性は全体で 32 例(10.5%)であった.小腸,直腸,膀胱におけるグレード 3 以上の晩期毒性の 5 年累積発現率は,それぞれ 3.7%(95% 信頼区間 1.9%~7.1%),3.8%(95% 信頼区間 2.1%~7.0%),3.2%(95% 信頼区間 1.5%~6.7%)であった.多変量解析の結果,小腸毒性と組織型(ハザード比 0.16,95% 信頼区間 0.04~0.68,P=.02)および小腸毒性と化学療法(ハザード比 0.17,95% 信頼区間 0.04~0.70,P=.02)の間に統計的に有意な関連が認められた.全患者の5 年全生存率は 66.3%(95% 信頼区間 60.7% ~71.9%)であった.年齢,パフォーマンス・ステイタス(PS),臨床進行期,腔内照射の有無,および直腸障害の有無は,全生存期間(OS)との間に統計的に有意な関連が見られた.
結論:晩期毒性の観点から,CCRT は局所進行子宮頸癌の治療における標準治療と考えられ,本研究は,現在の多様な照射方法や免疫チェックポイント阻害薬を用いた新たな化学療法と比較するための資料となる.