標準とは,何らかの目的達成において,すでに誰かが経験して優れているということが分かっているモノや方法である.様々な形で蓄積されている経験を可視化,体系化,共有化し,社会全体として便益を享受していくためには,標準確立のための社会技術が必要である.
本研究では,介護計画の設計に必要な知識コンテンツの構築を行った取り組みの分析結果に基づいて,標準的技術指針を確立するための方法論を提示して検証を行った.少人数のアプローチの標準開発プロセスと,ある段階で関連学会・権威者等の承認を受けるアプローチの標準共有化プロセスを組み合わせることで,優れた標準を開発し社会で共有化することを効果的・効率的に進めることができる.