2002 年 106 巻 2 号 p. B22-B25
クォーク模型によるバリオン間相互作用を用いてバリオンの少数多体問題を解こうとする時、まず問題となるのはどの様な方程式を解くべきかという事である。ここでは、この問題と関連して2体共鳴群模型の交換積分核だけを用いて記述される3体クラスター方程式と、それに完全に同値なFaddeev方程式について議論する。具体的な例として、アイソスピン自由度を無視したdi-neutron (d')とαクラスターからなるそれぞれの三体系を考え、基礎3体クラスター方程式を調和振動子基底で解いた変分法の結果とFaddeev方程式を解いて得られた結果が完全に一致する事を示す。