核物質中のΣ^-Σ^- ^1S_0相関(基研2001年度後期研究会「ストレンジネス核物理最前線」,研究会報告)

抄録

中性子星の中心部の高密度領域に現れるハイペロン(Y)の中で、低密度で混在するΣ^-の^1S_0対相関は、フェルミーエネルギーε_Fと同程度の大きいエネルギーギャップΔ_Fをもつと考えられる。この報告では、まずΔ_F&gsim;ε_Fは何を意味するかを考察する。次に、Funabashi-Gifu potential を例にとり、SU(3)対称性に基づいてつくられたYY相互作用を最近の^6_<ΛΛ>Heの実験データに整合するように修正する問題を採り上げる。最後に、有限核におけるΣ^-Σ^- ^1S_0相関によるクラスター形成の可能性についてコメントする。