Transport Coefficients of QGP System(Non-equilibrium Dynamics in the QCD Phase Transitions)

抄録

RHICで完全流体状の「新しい物質の状態」の発見が報告されている。相転移温度の少し上のこの温度領域で行った格子QCDシミュレーションによるグルーオン物質の輸送係数の計算結果を報告する。1.4≤T/T_c≤1.8(T_cは閉じ込め相から非閉じ込め相への相転移温度)の領域では、剪断粘性係数(shear viscosity)とエントロピーの比は1より小さく、体積粘性係数(bulk viscocity)は統計誤差の範囲でゼロと矛盾が無い。