抄録
宇宙には、バリオンの約10倍の質量の未知の物質(ダークマター)が満たされていることが、宇宙背景軸射はじめ様々な宇宙観測から示唆されている。その正体は不明であり、アクシオンや超対称性粒子など様々な素粒子論的モデルが検討されている。本講演では、ダークマター問題について簡単なレビューをした後、ダークマター候補の1つであるQボールについての研究を報告した。ダークマター問題の解説は様々な文献があるので(例えば[1])、この集録論文では省略し、Qボール解の安定性とダイナミクスに関する研究成果を報告する。