素粒子論研究
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連星パルサー、ミリ秒パルサー、球状星団中のパルサー(理論天体物理学の現状と展望,研究会報告)
柴崎 徳明
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1992 年 85 巻 3 号 p. C50-C56

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抄録

最近、球状星団中に連星パルサーやミリ秒パルサーがぞくぞくと発見され大きな話題となっている。連星パルサー、ミリ秒パルサー、そして球状星団中のパルサーはi)連星である確率が高い ii)パルス周期がたいへんに短かい iii)磁場がたいへんに弱い といった共通の性質を持っている。これらの類似点から、これらのパルサーは同じような進化を経験した中性子星であろうと考えられる。パルス周期がミリ秒といった高速回転は連星系での中性子星への質量降着が原因と考えられている。磁場が弱い原因については、いくつかの説が提出され、熱い議論が行なわれている。ここではこれらのパルサー研究の現状について簡単に述べる。

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© 1992 著者
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