素粒子論研究
Online ISSN : 2433-2895
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INTER-MACHO CLOUDS : Primeval Molecular Clouds in the Halo(Massive Astrophysical Compact Halo Objects)
祖父江 義明
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1995 年 91 巻 6 号 p. F10-F12

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抄録

マジェラン雲の星についてMicrolensing効果が検出されたことにより銀河系のマッシプハローが無数の褐色矯星や進化を終えた星など(MACCHO)でできているとすると,ハロー星の形成とそれに先立つ原初ガス雲の形成過程が大きな問題となる.原始水素が水素分子ガス雲となり,星が形成されたと考えられるが,初期に大質量星が含まれており(現在は進化を終えていて見えない)ハローに重元素を供給していたとすると,COを含む分子ガス雲が銀河系ハローを満たしている可能性がある.これらは周囲に加熱源がないため低温(〜3K)で輝線では見えない.銀河系マッシブハローに存在するかも知れない低温原初CO分子雲ガスあるいは暗黒星雲を,バックにあるミリ波連続波電波源(クエーサーなど)に対するCO吸収線、あるいは背景の銀河にたいする光学吸収によって検出する可能性を論じる.

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© 1995 著者
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