1997 年 95 巻 2 号 p. B91-B94
今回、我々はプラズマタイプイオン源から得られるフラーレンイオンビームの崩壊確率の飛行時間依存性に関しての研究を行なった。二つのエネルギー分析器を利用することにより、C^+_<44>からC^+_<70>までのフラーレンイオンについて各々の崩壊確率の測定を行なった。崩壊確率の飛行時間依存性はフラーレンビームに広い内部エネルギー分布が存在することを示し、この内部エネルギー分布にevaporative ensembleの考え方を導入することにより、すべてのフラーレンイオンビームの崩壊確率の実験データを一つのパラメーターで再現することに成功した。