1984 年 30 巻 2 号 p. 114-121
アフリカ大陸はブーゲー異常のコンターが大陸の縁辺に沿ってはしるという著しい特長をもつ.同時に東アフリカ地溝帯に沿う分布も認められる. エジプトにおいては重力は多少とも地質構造の反映として解釈できる分布を示す.エジプトは北部海岸平野・ナイル渓谷・東アフリカのアラブヌビア楯状地それに大オアシスが伴う西方砂漠地帯に分けられるが,各地域はそれぞれ対応するブーゲー異常の分布を示す.紅海・スエズ湾・アカバ湾という連続的な地形は,ブーゲー異常の分布からも一連の地溝帯であることが示唆される.