抄録
目的:高齢者のつながりの充足度合いの認識,すなわち主観的な「つながり観」を測定することを可
能にする,「高齢者の地域を基盤とした人々とのつながり観」測定ツールモデルの開発を目的とした.
方法:古典的テスト理論に基づき設計した3つのフェーズで構成した.すでに完了したフェーズⅠ【概
念の明確化】の結果を基に,フェーズⅡ【測定ツール項目試案の作成】を行った.内容妥当性は,保
健師9名と研究者9名を対象に検証した.表面妥当性は,地域在住65歳以上の男女36名を対象に検
証した.さらにフェーズⅢ【測定ツールモデルの信頼性と妥当性の検証】を行った.対象は住民基本
台帳に基づき抽出された,北海道に居住する65歳以上の男女1,000名とした.
結果:フェーズⅡでは,内容妥当性の検証において,内容妥当性指標は良好な結果が示された.その
後,表面妥当性の検証において,項目間相関で除外基準に該当した9項目を除外し,項目試案30項
目が作成された.フェーズⅢでは,有効回答数358名を分析対象者とした.確認的因子分析の結果,3
因子22項目が抽出された.妥当性は併存的妥当性,信頼性は内的整合性と安定性を検証し,いずれ
も良好な結果が示された.
結論:開発された測定ツールは,十分な信頼性と妥当性を有していた.本ツールで測定されるつなが
り観は,地域在住高齢者のHealthy Aging の実現に資する地域づくりに活用できる可能性がある.