Functional Vision Screening Questionnaire(FVSQ)は,視覚リハビリテーション(視覚リハ)の
ニーズをアセスメントするためにアメリカで開発された評価指標である.本研究の目的は,FVSQ の
和訳プロセスの記述(研究1),ならびに,和訳されたFVSQ の信頼性と妥当性の検証である.
<研究1>
方法:FVSQ の和訳はConceptual Translation Method を参考に実施された.和訳されたFVSQ に
ついて,20名の視覚障害者から表現の適切性等に関するフィードバックを得た.
結果:原版のFVSQ の表現に対していくつかの加筆修正を実施した.そして,15項目の質問項目(合
計得点:15-45点)からなるJapanese Version Functional Vision Screening Questionnaire 日本版
FVSQ(試用版)が作成された.
<研究2>
方法:視覚障害者と視覚障害をもたない者(晴眼者)が対象者としてリクルートされた.調査項目は,
基本属性と機能的視覚スコア(Functional Vision Score ; FVS),日本版FVSQ(試用版)であった.
日本版FVSQ(試用版)の信頼性の検証として,合計得点の級内相関係数(Intra‐class Correlation
Coefficients ; ICC)が算出された.日本版FVSQ(試用版)の収束妥当性の検証として,日本版FVSQ
(試用版)とFVS の間の相関係数が算出された.また,既知群妥当性の検証として,視覚障害者群と
晴眼者群間で日本版FVSQ(試用版)の合計得点の差異を検証した.
結果:最終的な解析対象者は,視覚障害者38名,晴眼者44名であった.日本版FVSQ(試用版)の
ICC は0.96(p<0.001)であった.日本版FVSQ(試用版)とFVS の間のSpearman 順位相関係数
はr=-0.66(p<0.01)であった.日本版FVSQ(試用版)の合計点の中央値は,視覚障害者群は
34点,晴眼者群は15点であり,視覚障害者群が有意に高い値(p<0.001)を示した.
結論:FVSQ を翻訳して開発された日本版FVSQ(試用版)は,信頼性と妥当性を有する評価指標で
ある.
抄録全体を表示